充填機は意味ない?それは誤解!導入すべきケースとそのメリットを徹底解説
充填機は意味ない?
手作業のほうがいい?
導入しても効果がない?
はホント?
「充填機なんて意味ない」「手作業のほうがいい」「結局、導入しても効果がない」――こうした意見を耳にすることがあります。しかし、これは一部のケースに限った話であり、多くの現場では充填機の導入が生産効率を劇的に向上させるのが事実です。本記事では、充填機が「意味ない」と言われる理由を検証し、本当に導入すべきケースとそのメリットについて詳しく解説します。
目次
- 「充填機は意味ない」と言われる理由とは?
- 充填機を導入すべきではないケース
- 充填機が必要不可欠なケースとは?
- 充填機導入のメリット
- 充填機の選び方と最新技術
- まとめ:充填機は「意味ない」どころか、ビジネスの成長を支える
1.「充填機は意味ない」と言われる理由とは?
- ポイント:なぜ、一部の方が 充填機を意味ない・いらない・手作業のほうが良い・と言う人がいるのでしょうか? それは、必用とされる作業に対して機械の能力が合っていない(速度が遅い・精度が悪い・使い勝手が悪いなど)場合や機械を使用する時間が短くて機械の能力を生かせないなど、 充填機の機種選択や導入後の見込み違いなどがあり、決してベストな条件での使用ではない方が 感じられた印象になってしまっていると思います。もちろん導入検討した時の状態(使用する見込みの仕事内容)と導入後の仕事量や充填する種類などが変わってしまうなど、判断が難しい事もあるかと思いますが いずれにしても、機械を導入したメリット以上にデメリットを感じる人がいるからだと思われます。
2. 充填機を導入すべきではないケース
- では、充填機を導入すべきではないケースをあげていきたいと思います。
- 極小ロット・多品種生産(頻繁な切り替えが必要で、手作業のほうが効率的)具体的な生産数は充填のし易さも関係しますので一概には言えませんが100個未満の個数の製造にしか使用しない・品種替えが多い場合は、充填機の準備・分解洗浄の時間を考慮しないといけません。
- 資金的に余裕がない場合(設備投資コストを回収できる見込みが立たない場合)これも充填する具材にもより機械の価格も変わってくると思いますが、生産でどの程度使用するか? 手作業に対してどの程度効率が上がるか?を考えて、判断して頂く事になると思います。
- 機械に掛けられる費用が必用な能力に対して足りない場合、機械の金額だけで導入してしまうと実際には生産能力が低かったり、充填機の仕様が合っていないなどから、充填量にバラツキ多く 歩留まりが悪い状態での使用を余儀なくされてしまう などが考えられます。
- 特殊形状の容器が多い場合(専用の充填機や特注部品が必要になり、コストがかさむ)
3. 充填機が必要不可欠なケースとは?
- 製造精度・を求められる場合・作業人員の省人化・製造量の大幅増産などには、充填機の導入が必要不可欠になります。
- 近年の労働者不足で、パートさんの人員が確保出来ないなど、通常の生産の維持・増産などには、機械化して作業人員の省人化が求められるが、その中で充填作業の省人化が1番省人化できるケースが多い。人が手作業でハカリに乗せて計って袋詰めをするなどで考えると、4~5人で行っていた作業が充填機1台で 同様の作業をこなせる場合では 大きな省人化をできるケースもあります。
- 容器に入れにくい具材・容器の充填 これは例えば口の細い容器に粘度のある具材を詰めようとすると とても手間が掛かってしまいます。
最近よく見かけるお味噌などをスパウト口のパウチ袋に入れて販売しているのが良い例かと思います。 - 作業者の負担が大きい行程での作業軽減 これは充填作業だけに限られた事ではありませんが、特に容量の多い充填に対しては 作業者にかかる負担が大きくなりがちです。しっかり仕様をあわせた機種を選定する事で大幅な負担軽減に役立ちます。
- 均一な充填量が求められる製品(計量ミスが許されない製品や、規制が厳しい業界)一般的に決められた重量に対して、許容範囲が厳しい場合は手作業でその基準にあわせようとすると生産数が上がらない事が多いです。人為的なミスも許されない場合は、充填機と重量チェッカーなどが必用になります。
- 歩留まりが悪い(原材料) 決められた重量に対して どこまでを許容範囲とするかによって必用な材料の重量が変わってきます。500gに対して3%の許容範囲でも15gそれを1,000個生産で15kgが余分に必用になります。充填精度が良い機種を選定して充填のバラツキが5gになるだけで10kgのロスをなくせます。
4. 充填機導入のメリット
- 生産効率が上がる事で省人化・作業者の負担軽減・生産数増強など 目に見えるメリットも多いですが、同時に食品を素早く処理する事により品質のアップに繋がるケースもあります。
- 生産効率の向上に(手作業に比べて圧倒的に速い)短縮出来る時間は、具材と容器も関係しますので一概には言えませんが、例えば口が細い容器に粘度の高い具材を入れようとすると10倍以上早くなるケースもあります。もっと条件が楽な場合でも、少なくとも2~3倍の時間短縮にはなると思います。時間の短縮とともに、手作業よりも充填の誤差を少なくできる事で、充填する際の許容範囲を少なくできますので 生産のロス(歩留まりをよくする)の面でも大きなメリットと言えます。
- 製品の品質向上(均一な充填が可能になり、クレーム削減につながる)これは充填の誤差が少なくなることで品質向上につながります。充填の際に容器の外にこぼしたり、縁を汚したりと見た目が良くなる・見た目も均一化できるなどのメリットがあります。
- 衛生管理の徹底(手作業と比べて異物混入リスクが低い)手作業の割合が減ることで、毛髪混入など異物混入のリスクを軽減できるメリットがあります。
- 長期的なコスト削減(初期投資はかかるが、人件費削減・ロス削減で回収可能)使用する条件により変わりますので一概には言えませんが、充填作業に関わる人が5人が1人になった場合などを参考に何年(何ヶ月)で回収可能が算出できると思います。
- 人手不足の解消(少人数での生産が可能になる)上記と同じになってしまいますが、充填作業の自動化・半自動化 が 目に見えて人員削減や配置人数を減らせるなど効果が分かりやすいです。
5. 充填機の選び方と最新技術
充填機を導入する際に失敗しないためのポイントを紹介し、最新技術も紹介。
用途に合った充填機を選ぶポイント(液体・粘性・固形物の有無・充填スピードなど)
充填する具材と容器によっていろいろな種類の充填機から適した種類・機種の選定をしますが、ユーザー様により予算や機械の性能・大きさ・汎用性など重視する要素が違います。ベストな選択をするのは なかなか難しいと思います。メーカーによっても機械の性能・価格・汎用性なども大きく違いますので いろいろな具材に対応した実績のあるメーカーに相談して頂くのが1番良いかと思います。その際に参考になるのが、充填した実績のある動画をより多く見られることが、導入後のイメージを掴め失敗しないポイントになります。1種類しか充填しない場合と多品種の充填を目的の場合や今後他にも充填したい具材が増えていくなどがある場合では、機種の選択も大きく変わると思います。 1台の充填機でより汎用性のある機種の選択をするなどを参考に選定頂くと失敗が少ないかと思います。
最新の充填技術(コンベアライン追従充填)
コンベアなどでの自動運転では、通常コンベアの流れを止めないで流れてきた容器に充填しなければいけませんが、コンベア速度・充填量・洋容器の形状によっては 綺麗に充填できない事が多いです。対応する為には充填ノズルを追従したり、容器に差し入れる為に上下をするなど専用の装置が別に必用となります。品種が多いと専用の装置を設置するなどは難しいですが、ノズルを追従・上下させる装置が必用に応じてキャスターで簡単に移動・設置できる装置もあります。 品種が多くて、完全な自動化は難しいと諦めていたケースもこういった最新の装置で幅広く汎用で使用できます。
6. まとめ:充填機は「意味ない」どころか、ビジネスの成長を支える
充填機が意味がない・手作業のほうがいい・という方は、充填機を導入した際に、充填する作業内容と導入した機種の仕様が合っていない場合が多く 間違ったタイプの機種を導入して その費用以上の効果が得られなかった方の感想であると思います。 しっかり充填する要望に適した機種を導入した際の効果はとても大きく条件はそれぞれ違うと思いますが、大幅な省人化での費用削減・人手不足問題の解決・充填精度の向上で生産ロスの減少など、大きな効果が期待できます。
- もちろん充填機が不要なケースや導入するメリットが薄いケースもあると思いますが、多くの場合、適切なメーカーの選択・機種仕様の選択ができた場合には大きなメリットがあるといえます。適切な充填機を選ぶことで得たROI(投資利益率)を最大化できる
- 生産の大幅増加や品質の向上・品質管理の面では圧倒的なメリットがあります。
- 「意味ない」と決めつけず、いろいろな種類の充填に対応した経験豊富なメーカーに相談して自社に適した導入を検討することが最大のメリットが
得られると思います。